モチベーション革命 稼ぐために働きたくない世代の解体書 (NewsPicks Book)
- 作者: 尾原和啓
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2017/09/27
- メディア: Kindle版
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1.自分のモチベーションについて
人の幸せは5種類に分けられる。
「達成」「快楽」「没頭」「良好な人間関係」「意味合い」の5つ。
僕の親世代は、自分の身の回りに「モノがない」時代だった。だから物理的なモノを求め、「達成」「快楽」が幸せの源となりがちだった。今の若い世代は、生まれた時から自分の身の回りに「モノがある」時代だった。だから物理的なモノよりも精神的な「没頭」「良好な人間関係」「意味合い」が幸せの源となりがち。もちろん世代で分けるのは大きすぎるが、僕は間違いなく後者が幸せの源となっており、僕の親は前者が源となっている。今まで意見がぶつかるばかりだった親の価値観の根底にあるものを理解する手助けになった。そして、自分のモチベーションを引き出す軸が視覚化され、意識しやすくなった。
2.これからの時代の戦い方
美味しくて安いものが世の中に溢れている昨今では、消費者の欲求はうんと多様化しています。(中略)よって先に消費者の潜在的な欲求を見つける必要が出てきました。
今は「どう遊ぶか」までを、提案してあげなければなりません。(中略)体験をプロデュースしていくのが、これからの仕事なのです。
例えば僕は、転職した先でいつも真っ先に地味な仕事から手をつけます。(中略)誰もがやりたがらない作業を率先してやることで、「いざとなったら、地味な作業もきちんとやってくれる」と周囲に信頼されるようになります。(中略)周囲からの信頼感を得ているからこそ、自分がより得意なことに専念する状況を作るスタートラインに立つ、ということは忘れないでいてくれると嬉しいです。いつの時代も、人は信頼が全てです。
そして頭脳は人工知能によって効率的な仕事に追いやられて、次の資本は非効率を産業としていく嗜好になっていくのです」。(中略)「 自分が何を好むかという情報はこれから勝ちになります」と語っています。
3.強いチームの作り方
ストレングスファインダーを使用して、自分の強みトップ5を紙に書き、それを見せ合うゲームにて。
さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0
- 作者: トム・ラス,古屋博子
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2017/04/13
- メディア: 単行本
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自分の強みとひとつも被らない人がいたら、それはあなたにとって学ぶべきところの多い、先生のような人であり、弱みを補完しあえる関係にある人です。(中略)
また、日本人は診断テストが大好きです。このようなゲームを行うと非常に会話が弾み、お互いの強みを理解し合うことができるだけでなく、コミュニケーションも円滑になっていきます。
つまり、今の自分にはないけれど、育てたい強みがあれば、その強みを鍛えられそうなプロジェクトに会えて飛び込むのも面白いです。
・差異を理解し、理解されることが価値になる
「価値とは、差異×理解」だと言い表しました。要するに、人との違いも、相手や周囲に理解されなければ、価値を発揮しませんが、きちんと理解できるようになれば、途端に、その違いが価値に変わるのです。(中略)
その理解を広げるために便利なツールとして、僕はストレングス・ファインダーや偏愛マップ、トリセツをいろんな組織やプロジェクトの立ち上げの時期によく使っているのです。
なぜなら、人は、その特徴を言葉に落とし込むことによって、相手を理解するからです。
複数の人が集まる場所では、放っておくと誰もが単一性に寄っていきます 。
強い組織を作り上げ、最高のチームになる鍵は、それぞれの強みや好きなことを理解し、一人ひとりの違いを認め合うこと。逆に言えば、それができなければ、変化に弱いチームになってしまいます。
・仲間を信頼することの重要性
違いを認め合うことと同じくらい重要なことがあります。それは、「相手を信頼して任せる」ことです。なぜなら、メンバーやパートナーをいちいち疑って、信頼できずにいると、そのぶん動きが鈍くなってしまうから。
・心遣い、配慮や共感がクリエイティブなチームを作る
最後にGoogleが突き止めたクリエイティブなチームの特徴を挙げましょう。(中略)最後にいきついたのが、「お互いの心遣い、配慮や共感」でした。
これがない組織では、失敗すると恥をかくのではないか?と冒険しなくなります。
4.自分の「好き」「歪み」を育む方法
・生きてれば迷惑をかけるのはお互い様。そのぶん「ありがとう」と言ってもらえる行動をすればいい。
自分の「好き」を貫くときのお邪魔虫。それは、今の日本人にかけられた「迷惑をかけちゃいけません」という“呪い”です。(中略)もし誰かにちょっと迷惑をかけてしまったら、そのぶん「ありがとう」と言ってもらえる行動を起こしましょう。そして誰かに「ごめんなさい」と言われたら、「おたがいさま」と言って、迷惑を受け止めてあげられる笑顔を見せましょう。
そうやって少しずつ、自分にかかっている“呪い”をといていきましょう。
・好きなことに打ち込んでる姿は、見ている人を元気にする。
好きなことに打ち込む熱量は、見ている人を元気にします。これが(中略)人に残された大事な役割です。
・まずは「育てる」ことから。中途半端に外に出してはいけない。
自分のなかの「好き」や「歪み」をどうやって育てていけばいいのでしょうか?
それは、まずはアウトプットを目的とせずに、ただひたすら「没頭」すること、だと思います。(中略)
人との違いが自分にとって確固たる強度なものへと成長する前に、他の人にアウトプットしてしまうと、他人の評価軸や基準を取り込んでしまい、折角の歪みがなくなってしまうかもしれないのです。 (中略)
自分にしか見えない色や風景は、こっそり育てていくのがいいんです。
・楽しそうにやっていれば大丈夫。
でも大丈夫。あなたが心底楽しそうに没頭し、それが少しずつ形になっていく背中を見てるうちに、周囲の人はだんだんと巻き込まれ、応援してくれるようになります。
この中ですぐにやり始めることは、
・仲間を信頼すること、お互いが信頼し合うチームを探し出すこと
・自分の「好き」「歪み」を大切に育てること。