アジャイル法務について
まず、アジャイル法務としては、「新サービス立ち上げキックオフ時」に、「一人の決裁者を選ぶべき」と進言したい。
これは別に法務に限ったことでなく、決裁者を選べと進言するのは、プロジェクトマネージャーやリーダーであっても行うものである。法務としてはリーダーやマネージャーが未熟である場合に出ていけば良い。
そういう意味で法務においてもPM,PLの経験が生きる。
というか、当該経験は正解なのであって、この情報を知らない法務やPL,PMの人がこれらを行なっていないからといって、俺が行わないという判断を行うのは、自己保全の意識が強く現れすぎていると思う。
30代前半であり、マイナス評価になるにせよ、まだ単純な失敗もクリティカルにならない年齢(「この人、30代なのになんか初歩的なとこで間違えてね?」と思われることもあるだろうが、その失敗から学ぶ姿勢さえあれば、カバー可能であろう。)なのでトライする価値は高い。
その際は「自分はこれまで、こうこうこういうことをSEとして経験してきたのですが、本件では行わないのでしょうか?これを行う利点は、〜です。」といった進言ができるとより良いだろう。
新しい場所に移るとこういう負担が増えるのは面倒だとも思う。長期間同じところで習熟度を上げていくキャリア形成は、暗黙知について確認が不要であるという意味で、楽なんだろう。
一方で、法務パーソンは、リスク感度が高い人が多いように思うが、サービスに内在するリスクを感知できるスキルがあることは当然だとして、プロジェクト進行を妨げそうな障壁を感知できるスキルも比較的高い。だからこそ、法務は、プロダクトマネジャーの役割だと思われていることでも、積極的に発言をしなければならない。
これは以前書いた記事にもある「妨害バックログ」で生きるだろう。
【システム開発】スクラムについて - YUSUKE BLOG
ここから学べることは、
・SEの経験は他の場面でも応用可能であること
・ブログ等にまとめておくと、後で参照が容易であること
である。
入社していきなり価値を出せるタイプではない。ある程度様子見をし、いけそうだという時に、信頼している人に「こう考えていますが、どうでしょう」とするのが自分のスタイルである。
ただ、今後は「いきなり価値を求められる」立場になっていくだろう。外部弁護士は特にこの立場であり、年齢を重ねていけば「他社ではどうしていたか」がその人の分かりやすい価値となる。
これまでは何もなくても学んで当該組織にフィットすれば良い立場であったが、今後はフィットしつつ、いきなり価値を出すという立場に置かれることは意識しておいた方がいい。その上で自分はどういうものを提供していけるか、していきたいかを考える。
そう考えると俺は安全な場所(それなりにお互いを知っている場所)でないとちょっと萎縮してしまう、、、いやPwCの面接では萎縮しなかったな、なんでだろう。筋トレの話であったからか?自分の得意分野の話では、議論が可能であるのかもしれない。相手の意見を聞きつつ、自分は賛成できないだったり、自分はこう考えるという一見対立する立場を取り、話し合いを行うことができた。
自分の価値観やキャリア形成、失敗、恥ずかしいこと、嫌だったことといった、主観的になりやすいことについてもある程度客観的に捉える訓練を積むべきかもしれない。
(これに関しては以下の記事が参考になろう。
理由を問われた時は、「理由→事実→感情→アクション」
報告は、「事実→意味や理由(アクション)」
相手への要求は「事実→感情→要求」など。
このフォーマットを意識して、前記の事柄を捉えてみると良いだろう。
主観的になりやすい事柄こそ「事実」と「感情」の両方に目を向ける必要があり、
これを大切にしない人とは意識的に離れるのが重要だと思う)
話を戻すと、個人としては「事実」と「感情」(感情が動いた事実と、その時の感情と言う方が正確か)、仕事においては「事実」と「理由」を意識して言語化するのが重要であると考える。
また、アウトプットする際は、上記をできる限りシンプルに話すのが良いと思っている(まあ、話していいよって場であればめっちゃ話しても頭がよく見えるだろう。ジョーダン・ピーターソン然り)。
まとめ
ここまでアジャイル法務とは結構関係のない事柄についても多くまとめてきてしまったが、アジャイル法務については
・過去のPLの経験が生きる
ということに尽きる。
経験を活かす上でやっておいた方が良いのは
・過去の経験を「事実」と「理由」に分け、言語化しておくこと
であろう。アジャイルについてまとめた記事が良い例である。
そして、経験を活かすためには、アウェイの環境下で、自ら進言を行うという難易度の高い行為を行わなければならないが、スキル上は上記言語化をする中で自然と身に付くと思う。重要なのはメンタル面であろう。これについては、