元ガリガリの筋トレ日記

【企業研究】日鉄ケミカル&マテリアル

基本情報

・2018年統合(ケミカルの方は1907年、マテリアルの方は1984年に起源を持つ)

・日本製鉄グループの中で唯一鉄以外の素材事業を一元的に担う会社

代表取締役:榮 敏治(さかえ としはる)

・日本製鉄の100%子会社

・海外拠点はアジア(韓国、中国、シンガポール、インドなど)に存在

 

企業理念

・素材を極め、未来を拓く

 

製品

飛行機に使われる素材:エポキシ樹脂、ビスフェノールA など

スマートフォンに使われる素材:回路基板材料、有機EL材料 など

二輪車に使われる素材:カーボンブラック、メタル担体 など

自動車に使われる素材:アルミナ球状粒子、多孔質炭素材料 など

スポーツ用品に使われる素材:ピッチ系炭素繊維 など

土木建築に使われる素材:炭素繊維シート、95%ナフタリン など

パソコンに使われる素材:金属箔、ディスプレイ材料、銅ボンディングワイヤ、マイクロソルダーボール など

家庭で使われる素材:無水フタル酸、ファインケミカル など

スーパーで使われる素材:スチレンモノマー、タールファイン など

新幹線に使われる素材:炭素繊維ビスフェノールA など

→販売先の種類が多い

 

事業フィールド

-主にコールケミカル事業部門、化学品事業部門、機能材料事業部門、複合材料事業部門

●コールケミカル事業部門

-製鉄プロセスで生成する副産物(コールタールなど)を有効利用し、さまざまな炭素材や基礎化学品、工業用ガス事業を展開

→日本製鉄で排出された副産物の中で、主に炭素を利用する部門

 

●化学品事業部門

-コールケミカル事業部門と同様、製鉄プロセスで生成する副産物(粗軽油)を主原料とする「石炭化学」とナフサや分解ガソリン、改質油などを主原料とする「石油化学」との有機的な結合により、基礎化学品類を生成する

→日本製鉄で排出された副産物の中で、炭素以外を利用する部門

 

●機能材料事業部門

-スマートフォンタブレット、パソコンなどの先進分野で使用される、回路基板材料、機能性樹脂材料、ディスプレイ材料、有機EL材料。また、ハードディスクドライブのサスペンションや半導体で使用される電子材料分野。

→電子機器の材料開発部門

 

●複合材料事業部門

-産業用機器・医療機器部材・土木建築・スポーツ分野などで活用されるエポキシ樹脂やピッチ系炭素繊維、またエポキシ樹脂と炭素繊維を組み合わせた複合材料を生成。

→電子機器以外の材料開発部門

 

事業の特徴

・製鉄由来のユニークな事業展開は、世界有数の幅広さを誇る

→製品の種類や取引先業種の幅の広さは特徴的。

・製鉄プロセスから生み出されるコールタールや粗軽油などに含まれる様々な有効成分を、いかに無駄なく活用するかという使命にその力のすべてを注いできた

・熱膨張を抑えて過酷な環境に耐え、石油系を凌駕する世界トップレベルの石炭系ニードルコークスを世界で初めて製造

・りん光材料を世界で初めて実用化”有機EL材料”

・ハードディスクドライブのサスペンションは世界シェア8割以上を占める

・世界で初めて溶射法による真球状のセラミックス微粒子の製造に成功し、主に半導体の封止材フィラーや放熱部材に用いられ、放熱効率を上げることで半導体素子の放熱特性の向上に寄与

・世界で初めて大規模集積回路用の銅ボンディングワイヤ実用化に成功(半導体内部で使用。昔は金が使われていた。)

 

強み

-親会社との連携。コールケミカル(石炭化学)事業では原料が安定的に調達できるし、高機能な計算機など研究開発リソースが共有できる。

→製鉄由来の事業展開は今後も行われていくと予想。第3の主軸となるのもおそらく製鉄由来の製品と考えられる。

 

仕事の特徴

・若手のうちから裁量の大きい仕事を任せてもらえる(社員紹介より)

・事業部法務サポート比率が高い(40%)

→新規事業立ち上げが多いのかも。

・国内外含めたグループ会社における法務的判断・チェックにも関わる

→英語力が活きる

 

募集背景

・法務部門の強化に伴う増員

→おそらくコロナ前から想定されていた人員募集だろう。落ち着いてきたため、法務部門の体制を安定させるため募集したと言ったところか。2018年にグループが統合し、規模が大きくなったことから、体制を強化させる必要が出てきたと考えられる。

 

ニュース

社長が2021年1月に話した、5年計画の目標として、「コールケミカル事業・化学品事業依存の収益体質から脱却し、機能材料・複合材料・新規事業をもう一方の柱にする」というものがあった。

《化学企業トップ年頭所感》日鉄ケミカル&マテリアル 榮敏治社長 – 日刊ケミカルニュース

→取り扱う商品幅が増えることにより、取引先も変化するだろうから、ここが一番法的リスクが高いところと考えられる。

→ただ、柱にしたい事業分野は競合の力が強いため、どういう戦略を取るのだろう。コールケミカルのように製鉄と関わりないため、日鉄の利点は使えないだろうし。

 

「日鉄ケミカル&マテリアルは25日、新エネルギー・産業技術総合開発機構NEDO)の「ブルーカーボン(海洋生態系における炭素貯留)追及を目指したサプライチェーン構築に係る技術開発」に採択されたと発表した。マリンバイオマス(海藻)の多角的製鉄利用に資する技術開発に着手する。マリンバイオマスの利用については、製鉄プロセスで利用される炭素源(炭材や炭素材料)としての活用を検討。」

日鉄ケミカル&マテリアルなど 海藻を製鉄で多角的利用、技術開発に着手 – 日刊ケミカルニュース

→これは複合材料事業の一つか?日鉄とのコンビネーションで技術力を上げれる点は、かなり強い。脱炭素社会に向けた世界的な流れに乗っていく戦略だろう。

 

想定質問

・法務職への気持ちの確認

→自己紹介での予防法務、戦略法務やりたいってことと、法務の仕事の内容理解してますよってとこアピールできればOK

 

・弁護士などではなく民間企業でいいのかどうか

→これも予防法務やりたかったこと示せればOK。弁護士資格は必須ではなく、かつチャレンジ期間は2回に限定していたことを示す。(弁護士目指してないことのアピールは非常に重要)

 

・今までの職歴について(何をしたのか 何を努力したのか その結果どうなったのか)

→事業部法務サポート比率が多いところから、ヒアリング能力があることを見せよう

→教育システム開発の経験がベターか(ヒアリングと提案→受注→設計→開発→納品→運用保守、の流れ経験してますよアピール)

→努力したことは「クライアントとのコミュニケーション」、結果は「課題を解決したアプリの納品」

(法務部は、相談・ヒアリングを通じて、相談内容や問題点を理解し、経営者や事業部のサポートを行う。また、問題点を正確に理解して、適切な提案を行うためには、ヒアリングで取引内容や依頼内容を正確に把握する必要がある。)

企業法務って何をしているの? 法務部の業務内容と役割を解説! │ 企業法務って何をしているの?法務部の業務内容と役割を解説!

 

・現在の転職活動のご状況 

→メーカーとIT企業の法務職に応募してること言う。「基準は前職の経験を活かすこと」と「英語力を活かせること」

 

・どう会社に貢献するか

●法的知識

→事業部からの法律相談、製造元と販売先との契約、社内規定作成に当たっては、司法試験学習の経験から、特に民法会社法民事訴訟法・独占禁止法の知識を活かせると考えている。 

システム開発経験

→依頼者の立場に立った課題の発見、提案、資料作成が求められた。そのため、契約や相談の背景にある依頼者の業務内容やプロジェクトの内容、地理的状況等も理解するように努め、依頼者の立場に立った業務を行う。顧客の立場が強い場合、ある程度の法的リスクを取る契約を締結すると言う判断も必要。

●英語力

→国外のグループ会社の法律相談や契約チェックにおいて、英文契約や各国での賃貸や登記等の法的課題が予想される。

●IT知識

IT化がさらに進む中で、法務部門においても、Office365の活用方法等の社内システムや、取引の電子化対応などのリーガルテック導入にあたって、ITに強い人員は必要となってくると予想しています。

 

・会社でやりたいこと

→事業部法務サポートの比率が多いことから、新規取引や新規事業立ち上げが多いのではと予想しています。そこでの的確なリスク検討や実現手段の考案をしたい。

→国内外の社内教育。自分がいなくてもある程度の判断を特に売買契約に関わる社員の方々が判断できるようにしたい。

 

・弊社におけるリーガルリスクとその対応方法

→製品の欠陥:製造物責任賠償に対する保険に加入

→納品物の不具合に対する補填と損害賠償:補填方法をあらかじめ定めておく。訴訟となった場合の管轄裁判所を御社に有利な地に定めておく

→価格カルテルや調達先への圧力等の独占禁止法違反:社内教育

→製造所での災害:コンプライアンス教育

知的財産権の第三者による侵害や模倣:訴訟提起

→情報漏洩:規定の策定と社員への教育

 

・会社のホームページ等見て感じたこと

マリンバイオマスやエスカーボンなど、クリーンエネルギーの利用が広がることを想定して事業を行なっている印象

→製品の幅広さ(前職が主に自動車部品メーカーであったため、製品の幅広さが特徴的だった。販売先も幅広いことが予想できた。)

→若手のうちから裁量の大きい仕事を任せてもらえる(社員紹介より)というのが意外だった。メーカーのイメージでは、徐々に大きな仕事を任していくイメージ。法務においても若手のうちから積極的に戦略法務に関われるのではと思った。

 

・志望動機

→(企業軸) 新しい知識や経験を得ることが好きなので、事業領域が広く、扱う商品数も多い御社では、多様な取引に関われると考えたため。特に脱炭素社会を見据え、新商品の開発も積極的に行なっていることから、携われる事業の幅が、広がることが予想される。

(仕事軸) 業務内容において、事業部の法務サポートに比率が高く、直接的に事業内容を深く理解できる機会が多くあることに魅力を感じる。また、国内外含めたグループ会社における法務的判断・チェックにも関われるため、英語力を活かせると思った。

また、部長の佐々木様とお話し、言うべき時ははっきり言われるが、私の意見も柔軟に聞き入れていただけるような懐の深い方だと感じ、このような上司の下で働きたいと感じました。

 

・自分のセールスポイント/ウィークポイント

→現在のアルバイト先の運営者からは、「真面目で誠実」と言っていただけました。

→逆に家族からは、考えすぎる、決断が遅いと言われることがあります。テスト勉強や仕事においては、あらかじめ実行時間や決定日時を決めておくことで対処している

 

・今までの仕事で苦労したこと、またその克服方法

→上の教育システム開発でのコミュニケーションのむずさを答えれば良いか。克服方法は上司や先輩にアドバイスを聞くのと書籍を読む

 

・成果を上げられた要因

→上の教育システム開発では、「他人を頼ったこと」と「自主的な学習を続けたこと」、何よりうまくいっていないことをそのままにしておかなかったこと

 

・会社選びの基準

→法務をやらせてくれるか、法的サポートする上でリスペクトできる商品や人か(もともと理系であったこと及び現在でも自己啓発においては科学的なものを選択することから、科学技術に対するリスペクトがある)

 

1次面接逆質問(人事部門)

・事業部法務サポート比率が高いのは、エスカーボン(MCND:燃料電池の材料)に代表されるように、新規取引や新規事業立ち上げが多いからなのでしょうか。他の企業は、契約書チェックが一番比率が高いと思いますが、契約書チェックは他の部門に委託してしまっているということなのでしょうか。

 →事業部に張り付く機会は多いが、ベースになる仕事は契約書チェック。

・契約書チェックは月に何件ほどありますでしょうか。

 →20〜30件

・法務担当は3名いらっしゃるとのことですが、密に連携を取るメンバーだと思うので、年代と、どう言った仕事をされている方か知りたい。

 →40〜60代

・自分のキャリア設計のため、先輩方が3年後、5年後どのような仕事をされているのか知りたい。また、私が入社した場合、どのようなキャリアを期待しているかも知りたい。

 →3〜5年は法務として働いてほしい。法務+@の仕事ができるようになってほしい

・御社は法務部門に対し、特に何を求めていますか。近年の社会の企業に対する高いコンプライアンス意識の要求からみると、事業部に対する積極的なリーガルアドバイス社員教育だと理解していますが、理解は合っていますでしょうか。それ以外に特に求めているものはありますでしょうか。

 →幅広く対応してほしい。ホスピタリティを重視。

・最後に、東京に行く機会があるのですが、御社のショールームを見学させていただくことは可能でしょうか。

 →2次面接後回答

 

2次面接逆質問(担当:配属部門と人事部門)

フレックスタイム制が導入されていますが、どの程度利用されていますか。

・法務担当は3名いらっしゃるとのことですが、密に連携を取るメンバーだと思うので、それぞれどういった仕事をされている方か知りたい。

・各法務担当者のご趣味があれば、お伺いしたい

・法務担当者として、どういった点にやりがいを感じていますか。

・法務担当が3名と少数精鋭でなされている印象がありますが、個々人の裁量が比較的広いのでしょうか。新人が入社してからそのような最良の広さを持つまでにどれくらいかかるでしょうか。

・昇給にあたり、上司とお話する場が設けられると予想していますが、法務の場合、特にどういった点が評価されるのでしょうか。作業の正確性だけでなく、その業務に対し、リーダーシップを取ったことや、法律相談に紐づくコンサルタントを行なったことを予想していますが、実際、人事評価がどうなっているのかお聞きしたいです。

・御社は、今後コールケミカル事業・化学品事業の他にもう一つ柱となる事業を築いていくとのことですが、法務担当者から見て、会社から法務に期待されていることはなんでしょうか。ホスピタリティを重視されているとお聞きしましたが、法務担当者からの視点もお伺いしたい。その期待に応えるために、業務上どういった点に気をつけるよう指示されていますか、または共通して認識している気をつけるべき点はありますか。

 

最終面接(人事部長)

・法務部のメンバーは、40〜60代の方々とお聞きした。佐々木様とお会いして、話しやすい上司であると感じていますが、若手同士でもコミュニケーションを取っていきたいと思っています。20〜30代の若手の方々と入社後接点を持てる機会はありますでしょうか。

 

・従業員のモチベーションを維持するため、会社の制度として、成果に対するフィードバックはどのように行われていますか?(例えば、年2回等、定期的なフィードバックの機会を設けるように規定しているだったり、マネージャーに研修をしているなど。)

 

・行動指針の実現に向けた具体的な動きについて質問したい。

 特に「貢献」について、「私たちは、社員一人ひとりの多様性・個性を尊重し、互いに支え・盛り立て切磋琢磨することにより、組織・チームとして最高の成果を出し、社会に貢献します。」

これを実現するために具体的に行なっている組織の体制・システム作りはどのようなものでしょうか。

 

・人事評価について、個人の貢献と失敗を目に見える形で判断できるようにするため、会社としてどのようなしくみを作っているのか教えていただきたい。1次面接において佐々木様から「ロジカルシンキングヒアリング能力、バランス感覚」という能力面及び、事業部からの評価も踏まえて評価されるとお聞きした。定量的な評価方法はもちろん、佐々木様のおっしゃられるような、定性的評価をどのように数値化・具体化するようにしているかについて、会社の制度やシステムをお聞きしたい。

 

・会社が法務に求めていること、期待していることを再度伺いたい。佐々木様からは、「合理的なジャッジメント、営業へのアドバイス、弁護士への正確な伝達、事実のヒアリング能力」とお聞きしたが、再度人事部長から直接お聞きしたかった。